リハビリ-理学療法・作業療法・言語聴覚士の仕事-
リハビリって何だか知っていますか?
ここ最近になってこの言葉がTVなどでも使われるようになり少しずつ知られるようになってきました
リハビリってそもそも何なのでしょうね?
リハビリの意味
リハビリとは、本来「リハビリテーション:(ラテン語)Rehabilitation」として使用されている言葉です
Re(再び)+habilitation(適合させる)という意味があり、
本来は「人間にふさわしい権利,資格の回復」を意味していたようです。
しかし、時代の変化とともに体の病気も持った人達にも使われるようになっていったようです。
今では「単に身体機能の障害だけでなく,障害者が社会で生きるうえで負わされたさまざまのハンディキャップのすべてを軽減させ,自立性を向上させることによって,障害者の人間らしく生きる権利を回復させること」を意味するものとなっています。
少し難しいかもしれませんが、簡単に言うと、
「病気を持った人たちに対して少しでも楽に生活が出来るように、体を少しでも良くしていったり、いろいろな道具を使ったりして、人として生活できるようにしていきましょう」ってことです
リハビリは何をするの?
「リハビリをしている」とか「リハビリ頑張ってる」とか使われるようになりましたが、そもそもリハビリで何をしているのでしょうね?
実際に目にしたり体験して関わったことがある人たちであれば、やっていることは知っていると思います
しかし、ほとんどの人は知らずにこの言葉を多用しているのではないでしょうか。
では、リハビリでは何をするのかその一部について話していきます
そもそもリハビリには、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士があります。
ひと昔前は「足のリハビリ(理学療法)」「手のリハビリ(作業療法)」「言葉のリハビリ(言語療法)」と使い分けていました
理学療法士、作業療法士、言語聴覚士について説明していきます
理学療法って何?
理学療法とは、
「身体に障害のある者に対し、主としてその基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他の運動を行わせ、及び電気療法、マッサージ、温熱その他の物理的手段を加えること」
となります
理学療法士になると、
定義としては、【ケガや病気などで身体に障害のある人や障害の発生が予測される人に対して、基本動作能力(座る、立つ、歩くなど)の回復や維持、および障害の悪化の予防を目的に、運動療法や物理療法(温熱、電気等の物理的手段を治療目的に利用するもの)などを用いて、自立した日常生活が送れるよう支援する医学的リハビリテーションの専門職】
になります。
難しく書いてありますが、例を出して言うと、
体のどこか手や足などを骨折したとします
その場合は、ほとんどがギブスなどで固定するはずですよね
場所にもよりますが、1か月とかギプスで固定するんです
すると、固定されていたところは使っていないため、筋力が細くなります
そうなると、そこには力は入りにくくなるのです
そんなときに私ら理学療法士が、手や機械を使ったり、運動を行わせたりして今までと同じように筋肉をつけて動きやすい身体作りを行っていくのです
細くなったところを前と同じようにするんです。
わかりましたか?
実際に理学療法士が行うリハビリは、

- 徒手療法:手で触ったりして、体をコントロールしながら姿勢をよくする
- 運動療法:体の使い方について指導や、運動を行わせたる
- 物理療法:特殊な機械を使って、痛みを軽減する
などしています。

運動療法については、上図のように、体を調整したり、歩く練習をしたりして動けるようにしていきます
実はこれは受ける側(患者側)も大変なんです
時には痛みを伴ったり不快感を伴ったりすることもありますし、非常に多くの運動をしないといけないこともあります
また、する側(理学療法士)も非常に大変な作業量になることもあります
結構重労働だったりすることもあります
例えば、
両足に力が入にりくい人に対して、立つ練習のために立たせないといけないこともあります
時には自身の体重以上の人を介入することもあるほどの作業量になります
正直、大きい人はかなり大変です(笑)
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作業療法って何?
では、リハビリでも作業療法とはいったい何なのでしょうか?
作業療法の意味とは、
「身体または精神に障がいのある方に対して、生活していくために必要な動作や社会に適応するための能力の回復をめざし、治療を行います。 」
になります
生活に必要な動作・・・
社会に適応するための能力・・・
って言われてもピンとこないですよね
簡単に説明しますと、
生活するために必要な動作とは、私たちが普段行っている、歯を磨く、顔を洗う、洋服を着る、などのことになります
それらの動作について練習を行っていくのです
動作の練習が必要?と思う人もいると思います
でもケガや病気で片腕が使えなくなってしまったら…
片腕になってしまったら、どうやって洋服を着ればよいでしょうか?
片腕になってしまったら、どうやって顔を洗ったり、歯を磨いたりすればよいでしょうか?
そんな状況でも自分で出来るようになるために、練習が必要となってきます
治療手段の1つとして、様々な作業や手工芸を用いる事が特徴になってきます。
様々な作業については上記で説明した通り、洋服を着る練習や歯を磨く練習のことになります。
それ以外に手工芸などを用いて治療していく場合があります。
手工芸が何の練習になるの?と疑問を抱くかもしれませんが、
これがしっかりと練習になるのです。
手工芸の一つとして、編み物があります。
例としては、毛糸を手編みで行う簡単なコースター作成があったりします
これは手の巧緻性(器用さ)が必要になってきます
そのため、手の機能がしっかりしていないと作成出来ないのです。
それ以外に作業療法士が行うこととしては、様々な検査を行い、身体の機能や日常生活の状況など把握をします。
様々な検査としては、認知の機能の検査や日常生活を把握する検査などそれ以外にも多種多様あります。
認知機能の検査とは、運転の検査で行われている高齢者講習検査と類似しているのはあります。
日常生活を把握する検査についても点数にして何点あるかを調べるのです。
特に障害のない人は満点を簡単にとることが出来ますが、
何かしらの障害があると、うまく動作が出来ないために減点されていくのです。
そのようにして、生活を把握していく検査になります
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言語療法とは何?
言語療法の定義は、
医療、介護、福祉、学校教育の分野において、発声発語機能、言語機能、聴覚機能、高次脳機能、摂食・嚥下機能など、主としてコミュニケーション機能に障害のある人に対して、言語聴覚士が検査、訓練および助言、指導その他の援助などの専門的かかわりによって、対象者の機能の獲得や維持・向上を図り、生活の質の向上を支援すること
になります。
簡単に説明すると
言語聴覚士が、言語機能の獲得や回復のために治療を行います。
また、物を食べたり飲んだりする際に、うまく食べることが出来ない人もいます。
コミュニケーション機能においては、障害と言われてあまりピンとこない人もいるかもしれません。
頭に障害を負うと(脳血管障害と呼ばれる、脳梗塞などのこと)、一言も話せず、読み書きもできない状態になることがあります。
私たち人間はコミュニケーションを言葉でとる生き物です。
言葉が伝わらないとコミュニケーションが図れなくなります。
コミュニケーションがまた出来るようになるために、言語聴覚士とともに訓練や治療を行っていくのです。
そして、食べ物がうまく食べれないことも出てきます。
頭に障害を負ったり、年とともに筋肉が減ると、物がうまく呑み込めなくなることが出てきます。
そうなると物を引っかけたりして、誤嚥(物が食道に入らずに、肺に入ること)します。
誤嚥したことがわかれば自分で吐き出すことも出来ますが、中にはそれがわからない人もいるのです。
そうなると肺炎(誤嚥性肺炎)になり熱が出てしまいます。
そのようなことを予防するために、言語聴覚士が検査を行い、訓練していくのです
言語療法で具体的な治療としては、
・絵カードを見て漢字を書く
・漢字や仮名を見て該当する絵を指し示す
・単語や短文を復唱する
など行います。
これらは言語の機能獲得に向けた訓練となります。
それ以外には
・声に出してを歌を歌う
・風船を膨らます
・顔や首のマッサージ
なども行うことがあります
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まとめ
一般的には、病院や施設で患者さんの身体をよくするために治療しています
具体的に言うと、普通の人が腰や首が痛くなった場合に、その痛みの原因を考えて、痛みを和らげたりします
そして、病気を持った人を少しでも楽に生活が出来るように、運動などを行っていきます。
これらを組み合わせることで、時には痛みが消失することもあります
痛みが消えると、身体は嘘のように動けるようになりますよね
そのような状態を作っていくのが私たちの仕事の一つになります
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